2013/01/06

竹刀の長さ

竹刀の長さについて文献を紐解くと

「元々は徳川幕府の定めた最大長二尺四寸までという規定の定寸の日本刀とほぼ同じ長さであったが、江戸時代後期に大石進53161cmの長竹刀と鍋の蓋大の特大大鍔を使用して江戸の各道場を破ると、試合を有利にするため4尺を超える竹刀を使用する者が多く現れ、長い竹刀が一般化したといわれる。その長大化に歯止めをかけるべく、安政3年に講武所頭取並の男谷信友が「撓は柄共総長サ曲尺ニて三尺八寸より長きは不相成」とし、上限を38寸までと定めた。この38寸の規定は明治以降の剣道に受け継がれた。ただし山岡鉄舟中山博道など、短い竹刀を使用する者もいた。」

つまりもともとは竹刀での稽古は真剣をもっての斬り合いのシミュレーションだから竹刀の長さも真剣と同じくらいだったわけである。しかし、幕末に至り、竹刀での試合の勝ち負けに拘泥するあまり長い竹刀が有利とされ上記の大石進のような超ロング竹刀が登場した。そして長めのところで一般化したということのようだ。

ここで問題になるのは柄の長さだ。 真剣の柄だと正しく握ると、両手は、その隙間はほとんどない。よって両手が一体化して刀の操作がたいへんやりやすい。それにくらべ三釈九寸の竹刀だとその柄も長くなり、両手の間に一拳半くらいの隙間ができる。これだと両手による竹刀操作はたいへんやりにくい。だから胴を打つ時など左手を右手に寄せるなどという事も出てくるわけだ。 面を打ったときも左腕の処理に苦労したりする。

現在でも八段の先生で、刀と同じくらいの長さの柄の竹刀を使っている方もいらっしゃいます。(刀身部分は普通の竹刀とおなじです。)

真剣での斬り合いのシミュレーションだと考えるか、あるいは竹刀剣道は別物なんだと考えるかによるんですね。 現代剣道は後者の考え方に近い所にあると思うのですが、かといって前者の考えを捨てきってはいないんです。だからいろいろと矛盾するところも出てくるんです。 上の竹刀の長さがその象徴的な問題のような気がします。

池田

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